日本の現状を再認識中

知人から「余り心配しなくても大丈夫じゃない?」とご指摘を受けます。
それも無論そうですよw、近代に入ってからも幾度となく経済不況、恐慌、戦争を経験してきた我が国ですが、それでも滅びること無く今日を迎えております。
が、しかし当時は情報を国が意図的に抑制しており、その実状を当時の国民の多くが把握していたか?といいますと勿論答えはNOです。翻って今日、我々は数多くの情報の中で生活をしておりますが、にも関わらず余りにも無知、否無関心でいられるのはどうしたことでしょうか?
恐らく「自分だけは大丈夫」という意識の成せる業なのでしょうね? こうしている間にも着々と蝕まれていると感じるのですが・・・それは杞憂なのでしょうか?
 
ここで下記GDP(国内総生産)データをご覧ください

 −http://web.worldbank.org/WBSITE/EXTERNAL/DATASTATISTICS/0,,contentMDK:20535285~menuPK:1192694~pagePK:64133150~piPK:64133175~theSitePK:239419,00.html
そこで比較のために主要国だけ抜き出した画像も添付しておきます。
 

これを見て愕然とはしませんか?
1995年を起点に考えますと、我が国はほぼ横ばい。政府・官僚がせせら笑っていた米国はその間「倍増」、ドイツも「倍増」、中国に至っては約10倍にも届こうかという勢いです。
我が国は「成熟したので伸びは期待できない」と公然と述べていた官僚諸氏は反省していただきたい。完熟なはずの米国、ドイツですら倍増しているのですからね。
 
今度は「労働力人口」の点を見ていただきたい
 −http://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/databook/2009/ch2.html
同様に1995年を起点に検証しますと
米国;1億3千万人→1億5千万人へ、ドイツ4千万人→4千2百万人へ・・・と各国が軒並み伸ばす中、我が国はといいますと「6666万人→6669万人へ」と15年掛けても!横ばいです。
 
切り口はこれだけではありませんが、産業の基礎となる「労働力」、その結果を反映した「GDP(国内総生産)」を捉えますと、如何に我が国がいびつであるかを物語ってはいませんか?
つまり、生産効率を重んじるが為、目先の利益獲得を追求するが為に、主に生産拠点を海外に求めた結果、生産力=活力を失ってしまった。だからと言って金融やサービス産業も育成出来ず労働力のシフトが出来なかった。
その結果働き手(労働力)も確保できず。労働力もデフレスパイラルに突入しております。
これは明らかに政治の失態です。私は民主党支持者ではありませんが、これを以ってしても当時の政府与党(自民党)とそれを支えてきた官僚諸氏には「切腹もの」だと言っても過言ではないでしょう。
65歳以上の労働者が先進諸国の中では日本は抜きん出て高い。他国の倍はありますでしょう。
国を会社になぞらえるのは必ずしも本意ではありませんが、日本は「売上も伸ばせず、雇用も確保できず、挙句は退職者に十分な保障も出来ない」ショボイ会社なのではないですか?
 
と、まあここまでは日本の現状の愚痴なのですが、これを以ってしても「日本が買われる材料」はありません。
目先の市場の乱高下はあったとしましても、沈み行く空母であることは間違いありません。(このままではね)
ですので早晩、大国の思惑に抗えずに不況の波に呑まれることは間違いないでしょう。そこを舵取るのも私が批判を向けた政治・官僚諸氏の出番です。大国ときっちりネゴシエート行えばまだ被害を最小に止めることは可能です。
タフな政治を期待しておりますよ!(特に岡田克也さん!!!)