もはや道筋すらも見失った政治情勢

結果は分かりませんが、参院選ここまで盛り上がらないとはいささか拍子抜けです。
それもそのはず一向に国民側に立たないスタンスに呆れられているからでしょう。
新聞報道によると与党民主党は苦戦が報じられ、対抗馬たる自民も明確な復権プランを持っていません、これではどこに投票すればいいのか?国民自身が不安になり、 投票に結びつかないのもむべなるかなですね。
 
自民党の谷垣総裁はこう言い放ちました。
民主党の政策は、普天間(飛行場の移設問題)にせよ成長政策にせよ、ぜんぶ自民党時代のものに回帰している。政策の幅 はそんなに広くない。(民主党が)ようやく分かってきたということだ。だとすると、「元祖」と「急に悟った人」と、どちらがきちっと出来るか。経験の差は歴然としてある。」
こんなことを言われる筋合いはない筈ですが、問題は菅総理自身がそれを感じているのではないのか?ということです。
 
菅総理はいまや増税論者ですが、財政再建は当たり前としても、

  1. なぜ今消費税引き上げなのか?
  2. 仮にやむなしとしても、どのようにして財政再建と国民福祉の充実とを秤にかけていくのか?
  3. 野党時代に主張していた「特別会計へのメス」は、有効でないのか?

これらに対して答えを出さない限り、国民的な賛同は得られないと思うのですが。
その点では残念ながら小沢前幹事長の主張の方が理にかなっていると考えます。
 
46兆円台の一般会計予算に国債発行額44兆円合わせて90兆円というのが、2010年度の一般会計予算です。
それに対して特別会計予算は 200兆円(予算上は400兆円ですが、重複等除くと正味200兆円と推測)
双方併せて300兆円にも届こうという予算を以ってしても成り立たない国体なのですか?本当にそうなのですか?
消費税の都合のいいところだけを他国と比較してますが、問題は300兆円という総予算を以ってしても国体維持が出来ないのか?というところが実は大問題です 。

下段の「特別会計の見直し」のところに「国の歳入は、一般会計だけなら約80兆円だが、特別会計を含めると200兆円を超える。また特別会計の剰余金は、累計で 180兆円以上に達している。歳入不足を増税で補おうとするのではなく、剰余金の取り崩しや、特別会計と一般会計の区分を見直すことも検討すべきだろう。」と記 述があります。
 
要不要の議論もなしに闇雲に道路、空港、ハコモノ建設に充てる時代は過ぎました。確かにウン十年前は有効であった施策ですがいまどこの地方にもいや地方ほど整備 されています。
特別会計(財源)とは、ガソリンに含まれる道路目的税や引取り税などで、我々は意識せぬまま支払っている特別会計がいまや一般会計の二倍強、一般税収の5倍にも 届こうとしています。
税収不足というのは一般会計にのみ当てはまり、報道でもその部分しかスポットが当たりません。なにをかいわんやです。