歯止めの効かない金融メルトダウン

かつて(といってもつい先日ですが)、世界は日本を見倣えと声高に主張していた我が国の政治家諸氏は最近では主張すら出来なくなりましたね。先日発表されたGDPの落ち込みが予想以上だったらしく恥を知ったということでしょうか?
どう考えても割を食うのは日本だと思うのですが、それすら予想出来なかったのならば、職責を全うしていない証拠ですね。厳しく叱責しましょうw
一般的には、我が世の春を謳歌した金融界、特に銀行はそうでしたね。それもリーマンショック以来資金不足に喘いでいる姿が垣間見られるようになりました。
どういうことかといいますと、例えばメガバンクの一角であるみずほフィナンシャルグループが800億円規模の優先出資証券(ドル建:8億5000万ドル)を米欧アジアの機関投資家向けに発行する、と報道されています。
その利率は「14.95%」ですよ!!!!!!!!
平たく言いますと銀行自身が「14.95%」もの利子を支払ってでも資金を調達したいということです。
これは常識的にはありえませんよね? つまり、17〜18%でも借りてもらえる貸出先があれば別ですが、このゼロ金利政策下ではありえない話です。
それだけ、資金不足に陥ってる。その資金を集めないと自社体制をキープ出来ないということです。
みずほFG、三井住友FG、三菱UFGの株価を始めとした動きは要ウォッチです、間違いなく。

今週明け、株価の下げが止まりません。
このまま日経平均が6000円台に突入すれば、3月期決算の銀行は決算が出来なくなります。もはや金融メルトダウンは現実のものです。

一方、日本の円は本来もう少し高くてもおかしくありません。が、GDPマイナスが先進国最大、日経平均株価の下げなどで「円は買い控え」られているのです。為替相場に関して言えば、今後一層乱高下の流れに翻弄されるでしょう。

金融メルトダウンの先には中小企業の倒産、そして雇用調整という名の大リストラ、そしてよもやの大企業の倒産、大量失業時代への突入・・・・
ここまでは誰しも予測がつきますよね?
経済は予測のつかない化け物ですが、予測のつく範囲内で手を打たねば被害は一層拡大いたします。政府の政策は悪いものばかりではありませんが、いかんせんスピードが遅い!!今はスピードを優先せねばならないと考えます。

米国は4兆ドル前後(400兆円!!)もの巨額の米国債発行を予定しています。その引き受けての最大候補が「我が日本」です。
麻生総理はのこのこ嬉々として出発されましたが、その答えをきちんと用意して、自国民、自国の利益にも繋がる手法で臨むお覚悟があるのかしら?(例;オバマが保護主義、輸入規制行えば、米国債は引き受けないと明言する等々)
ふと心配になる2月の終わりであります。